コン・ユ主演「トガニ」幼き瞳の告発

東京の長男の所へ行って様子みてくるね。
という口実で、行きたかった所色々行きました。



映画、観ました。「トガニ」。

韓国で実際に聴覚障害者学校で起きた事件です。

生徒に対する性的虐待の事件です。

告発した小説が発表されると、
世論の反響は凄まじいものがあったようです。

観ているうちに人間ってここまで醜くなれる事が
悲しくなりました。

剥き出しの欲望で何の抵抗もできない
子どもを意のままに扱う「男」という
存在にも大きな嫌悪感を持ちました。



こどもたちを守るために、失うものの大きさに
葛藤する教師役にコン・ユ。

兵役中に原作小説に出会い、映画化に向けて
自らアプローチしたそうです。



そして、なんとあのヒョンジュンの相手役の
チョン・ユミさんが人権センターで働く女性を演じています。

映画では、正義感の強い潔い役です。
コン・ユと一緒にこどもたちを守るため
権力にむかって戦っていきます。

最初、全くわからず、パンフレット見て
初めて知りました。
それほど「都市征伐」の女性らしいイメージは
全くありません。
ずっとジーンズはいてる芯の強い女性のイメージでした。

ヒョンジュンより3歳半年上なんですね。



それよりもこの映画の成功を決めたのは
3人の高い演技力の子役です。

口のきけない難易度の高い演技で
見る者を感動に導いてくれましたよ。
こどもでも仕事はプロですね。

カットがかかっても、あふれる涙が止められないほど
役に没頭したこの子役の3人は、
今後きっと素晴らしい韓国の俳優になると思いました。

映画の最後は権力に屈して裁判も負けてしまいます。
後味が悪く、なんだか胸のすっきりしない映画でした。

その後
スクリーンに

この映画を観た観客が行政に強く抗議し、
加害者の処罰、事件の再捜査の嘆願をし、
ついには当局をも動かす事になりました。

とのキャプションが……


気持ちが、救われました。

「トガニ法」というこどもへの性暴力犯罪の処罰に関する改正案を
国会通過まで導きました。

この小説を書いた原作者、監督、俳優、観客が
政治を動かした事に驚き、胸が熱くなりました。

コン・ユ、ラブコメからシリアスな役までできる
俳優として演技の幅広げました。

これからは映画のオファーも増えそうですね。


ブログ内の写真はパンフレットより、一部記事参考としました。